第33章 『君が好き scene2』~松本×櫻井~
【 潤side 】
夕べ、翔くんと喧嘩した。
...んで、今も翔くんは俺の顔も見てくれない。
意地になってる俺も俺だけど、正直淋しい...
素直に謝ればいいんだけど。
売り言葉に買い言葉で、引くに引けなくなってしまって...
ホントなら、あそこに座ってイチャイチャしてるはずなのに...
(注:あそことは、翔くんが座るソファーの隣らしい)
......どうしよう...このままじゃ、今夜は一緒に帰れそうもない...
そんなの、ヤダよ!!
でも...
「智く~ん、この前言ってたダンスのDVD、どうなった~?」
翔くんが大野さんに声を掛けた。
「えっ?あ、ああ、あれね?...送ってもらったよ~、今家にあるんだ...」
「じゃ、今夜、観に行ってもいい~?」
「え、こ、今夜?」
大野さんがチラッと俺を見た。
いいのか?松潤...そう言ってる。
......いいのかって...別に~?
翔くんがそうしたいんだから、俺は...
俺はさ...
「ちょっと!!翔くん!今日は前から俺と西麻布のレストランに行くって...」
「あ~...だってさ、こんな状況じゃ、無理でしょ?」
無理って...そんなあっさりと...
無理って...
泣きそうな顔して立ち尽くす俺に、見るに見かねた相葉くんが声を掛けて来た。
「松潤、何か分かんないけど...謝っちゃえば~?翔ちゃんだって、別にそんな、ね~?」
謝っちゃうって...いいけど...
なんで俺が悪い体なんだよ///
「俺は別に、怒ってないけど...」
...翔くん...
もうその低い声が怒ってるじゃん///
俺は泣きそうになって、遂に彼に言った。