第31章 『そうだ!銭湯へ行こう!』~松本×二宮~
「ねえ~...何でそんなに離れてるの~?」
彼は、自分から風呂の中を泳ぐようにして、俺の側までやって来た。
来た――――///(≧▽≦)
今にも飛び出しそうな心臓は、呪文を唱えて静まらせて...
///ダメだ!!そんな呪文、知らなかった///
隣同士で風呂の壁に凭れて温まる俺達。
「髪、切りましたね♪」
「えっ?あ、ああ、はい...伸びきってたもんで」
「素敵です」
「へっ??」
「似合いますよ~、短いのも(^^)」
「ど、どうも...」
沈まれ心臓///
「名前...」
「えっ?」
「名前、何て呼べば...俺は松本っていいます!下の名前は潤...潤とでも読んでください...」
「じゅん...」
なんて、素敵な名前...ぴったりだよ、彼に...
「で~?」
「で?...あ!!二宮和也です!友達は、ニノとか、かずとか、まあ何でもいいけど..」
「じゃあ、かず、くん?...年も聞いていい?」
「25..」
「マジで?俺も25!何だ~、タメじゃん?」
嬉しそうに急にタメ口になる彼が、超可愛い❤
「見えなかった~、もっと年上だって思ってた」
「俺も。10代かと思ってたよ~」
「じゅ、十代って、それはちょっと酷いな~...」
膨れる俺に、潤くんはそれはもう楽しそうに笑った。
俺も何だか嬉しくなって、一緒に笑った。
ああぁ、何て素敵な時間なんだ。
昨日見つけた天使は、もう俺の隣で笑ってる...
夢みたいだ...
夢なら...覚めないで...このまま...
だんだん、頭がぼんやりしてきて、
潤くんの顔が、少しずつ霞んで見えてく...
なんで...?
こんな濃い顔なのに、霞むなんて...
あり...得ない...
湯気に当たって、俺は完全に気を失ってしまった。
遠くで潤くんが俺の名前を何度も呼んでいた...