第31章 『そうだ!銭湯へ行こう!』~松本×二宮~
「そんな人、家の風呂に来るわけねぇだろ~?お前、夢でも見てたんじゃないか~?」
じゃあ、ホントに今日が初めてだったんだ!
これはもしかして、もしかすると、
『運命』ってやつじゃないですか?
神様が、この頃すっかりご無沙汰で、専ら左手の世話になってる俺のことを、(注:左利きなもんで...)
気の毒がって、天使を使わしたのかもしれない。
『神様!!このチャンスをものにできますように...どうかどうか、もうひと押し、お願いいたします!』
↑調子良すぎだろ~(-_-;)
「とにかくさ。明日も番台は俺がするから!」
翌日俺は、午前中に髪を切りに行った。
この頃、ほったらかしで伸びてたし...
そろそろ行かないとな...って思ってたから。
別に、他意はないよ、他意は...
↑そんな言い訳しなくたって、読んでる人がみ~んな分かってるわ!他意しかない、って...
夕方4時。
暖簾を出して、番台に登った。
今日も漫画とケータイを持って。
平日ってさ、彼、何時に来るんだろう?
勿論仕事だよな~?
明日も来る、ってそう言ったけど。そんなに早くは来れないよな...
暇なじいさんやばあさんたちが、いつものようにやって来て、少しだけ賑やかになる。
そこへ...
「あら~、かずくん。ホントに今日もやってるの?番台...こんなこと初めてじゃない~?」
常連ののりこさんならでは。
「いらっしゃい...」
「のりこちゃん、ピンクのパンツ履いてきたの~?」
漫才の相方のようにみほさんが聞いている。
「履いてこなかったわよ!だってホントにかずくんだとは...もう~...かずくん❤おばさんには父ちゃんがいるからね~..」
「ハハハッ...残念だな...」
俺は乾いた笑いで適当に答えといた。
まあ、これもお約束みたいなもんで...