第30章 『炭酸みたいな恋をしよう! scene2』~櫻井×大野~
【翔】
潤が、一通り、別荘の中を案内してくれた。
「こっちのゲストルームは二人で使って~!中にシャワールームついてるから...」
「潤たちは~?」
「俺とニノはこっちの部屋...こっちの方が広いけど、今夜、勉強会するのはこっちでするから、広い方使いま~す♪」
「べ、勉強会、ってさ...」
赤くなる俺に、潤はニヤニヤしてた。
その後、潤が紅茶を入れてくれ、暖炉にも火をつけた。
部屋の中に、高級そうな紅茶の香りが漂って来ると、暖炉にもオレンジ色の炎が見えた。
「この後~、買い物行きましょ!歩いていけるところに大型スーパーがあるんで...」
「潤、夕飯何作ってくれるの~?」
甘えた声で言うニノに、
「パスタ、かな?」
と、デレた顔して潤くんが答えた。
「また~??パスタこの間食べたぁ~」
「じゃ、ニノは食べなきゃいいじゃん!!」
俺もしれっと参戦してみた。
「嫌なら、食べなくってもいいよ~」
「え~??ヤダ!食べるよ食べる///」
じゃれてるニノと潤の事を笑いながら見てた。
....そんな俺のこと、隣で智くんが見てる。
視線...ビシバシ感じてるってば(^^;
...緊張...しないかって~??
しない訳ないじゃん。
だけどさ、ふたりで緊張してガチガチじゃ、できることもデキナイ、ってば///
俺は、二人に気付かれないように小声で、
「今からそんな顔してたら、夜までもたないよ♪」
そう言って、ウインクした。
......分かってるさ、智くん...
君の気持ちなんか...
手に取るように...
分かってるからこそさ...
俺はあえて、悪戯っ子がするみたいに、彼に向かってウインクして見せた。
余裕のふりしてね...
あんなにノリノリで、ニノたちに話して、とんでもないこと頼み込んで。
今日の日を企画したのは、君の方なのにね...