第29章 Happiness~櫻井×二宮~
「翔くん、いないの?遠縁の金持ちで、もうすぐヤバそうとかいうおばあさんとか?」
...いる訳ないだろ~?
今時、そんな小説みたいな話...
「じゃあさ、株とかやって、ガッツリ設けるっていうのは~?」
...そんな腕があったら、こんなことしてないって///
みんな、真面目なのか、ふざけてるのか...
確かに。
そう簡単にポンと出てくる金じゃないよね~?
彼らなりに、考えてくれてるんだよね...
ありがたいよ、ホント。
「いらっしゃ~い!いつもありがとう!!」
この居酒屋は俺たちの行きつけで、店員とも顔見知り。追加のビールを持ってきた店長が、
「そう言えば、この間、店の3周年記念で宝くじ配ったけど...あれ、持ってます~?」
「宝くじ?あ~、そう言えば、1枚ずつ貰ったよね?それがどうしたの~?」
食い付く相葉くんに、店長は、
「店で配った100枚の中に、1等があったみたいなんですよ!」
「い、一等??」
俺は思わず食い付いた。
「一等っていくらなの~?」
「5000万です!!」
でたっ!!まさに、ピタリ賞の金額。
「嘘だろ~俺捨てちゃったかな~///」
大野さんも、大袈裟に残念がっている。
「翔くん、持ってる??」
松潤に聞かれ、
「...うん...あるかな~?」
正直自信がない。
捨てたとは思えない...でも、どこに置いたかなんて、全く覚えていないし...
もっと言えば、家に持ち帰ったのかも不明だ。
...店長///(;一_一)
当たるなら当たるって、そう言ってくれよ~!
「まあ、皆さんに配ったものかどうか分かんないんですけど、まだ、当たったよ~!っていうお客さんいないんで。
もしかしたら...帰ったら、見て見てくださいよ!!」
...そんなな話を聞いたけど。
みんなは、真に受けてはいなかった。