第5章 『智とかず』 ~櫻井×相葉~
「智~もう諦めろよ!…ほら~、
動けってば///」
「う~…う~…」
そんなやり取りを、後ろから来た人に見られて、笑われた。
その人も同じ豆柴を連れていて、
軽く会釈しながら、俺たちを追い抜いた。
すると、どうしたことか?
それまで頑として動かなかった智が、
ホイホイとその犬の後をついていったんだ。
(はあ~??なんだそれ?)
お陰で、智はさっさとその人と、
その子のお陰で病院に入ることができた。
成り行き上、受付をして、
その人のとなりに腰を下ろした。
俺がなんて言おうか考えていると、
「同じ柴ですね~?名前なんて言うんですか~?」
にっこり笑ってその人は言った。
「あっ…相葉雅紀です!」
「…あの…わんちゃんの…」
「えっ?あっ…そうですよね~///
『智』です。3歳です!!」
(恥ずかしい///当り前じゃないか~
もうやだよ!!穴があったら入りたい///)
ふと見ると、智が俺を見て少し笑った…
…気がした…こいつめ~(-_-;)
「俺は『櫻井翔』で、この子は『かず』って言います。2歳です」
「かずちゃん?可愛いですね~ほんと、可愛い!」
俺きっと真っ赤だよな…
その人は、俺が恥をかかないように、
ちゃんと自分から名乗ってくれたんだろう。
そんな俺の足元で、智は『かず』に
すり寄ったり、舐めたり、
なんか、すげ~アピールしてて…
もう!!恥ずかしいから、やめろよ~///