第29章 Happiness~櫻井×二宮~
「私、来る前にシャワー済ませてきてますので。
櫻井さん、お風呂は?」
「あ、入りました...あ!シャワーだけですけど!」
「ふふふっ、いいですよ、勿論それで...」
じゃあ、準備しますね?
そう言って、『二宮』は、ベッドの上に持参の真っ白いシーツを敷いた。
訝しげに見ている俺に、
「ベッド、汚してしまうといけないので...」
って...
汚して...って...
思わず顔が赤くなるのが分かる。
俺///何考えてるんだ...
もしかしたら、松潤の言ってたのって、単なる噂で、ホントにマッサージだけなのかもしれないじゃないか?
...いや、きっとそうに違いない...
だって、『二宮』って人...そんなことするようには全く見えない...
見ようによっては、まだ、子どもみたいで...
あどけない横顔からは、性的な影など微塵も感じないしさ...
俺は、準備をする彼の細い腰を見ていた。
サイドテーブルにオイルなどを並べて、
『二宮』はゆっくり俺に向かって微笑んだ。
「じゃあ、櫻井さん...あ、もし良かったら下の名前で呼んでもいいですか?
その方が親しくなれるし...
私のことは、『かず』と...和也っていいます。」
....かずなり....かず...
「...櫻井さんは?」
「あ、俺...俺は、翔って..」
「翔?かっこいい名前だね...じゃあ、翔さん♪は始めましょ~」
「あ、は、はい!」
飛び上がった俺に、かずは口許を押さえながら笑った。
「翔さんって、可愛いですね..では、下着はこれに替えて貰えますか?後、ローブは羽織るだけで。」
一応後ろを向いてパンツを渡されたものに替えたが、結構なビキニの白いもので....
なんか、いきなりヤバイ感じになった。
かずに言われるまま、俺はバスローブを羽織っただけでベッドに俯せた。