第28章 『抱きしめたい』~松本×相葉~
【 ニノside 】
日テレの楽屋。
今日はしやがれの収録...2本録りは辛いな~
なんて思っていると、松潤が着替えているのが目に入って、その背中に明らかに爪の痕と分かる傷を見つけてしまった。
気付いたのは、俺だけ、かな?
...全く。お盛んなことで...(^^;
相葉さんをチラッと見ると、彼も俺を見てて。
俺は、背中を引っ掻く真似をして、それを付けたのはお前か?って、ジェスチャーでやって見せた。
相葉さんは、少し赤くなって『うるさい!』と唇だけ、そう言った。
...ふふふっ、あの人どんな顔して松潤に鳴かされたんだろう~...
ニヤニヤしている俺の隣に、どっかり大野さんが腰を下ろした。
俺と相葉さんのやり取りを見ていたのかもしれない。
衣装さんが出て行って、俺達だけになった楽屋で、
「で~?例のあれ、使ったの~?」
...直球なその質問に、翔ちゃんも新聞から顔を上げて、相葉さんを見た。
「えっ??え?...いや、あの...」
しどろもどろの相葉さん...
あなた、それ、使ったって言ってるようなもんだから///
すると着替え終わった松潤が、しどろもどろの恋人にぴったりとくっついて座り、
「あれ、ヤバかったみたいよ~♪ねえ~?」
『ねえ~』と言われた本人は、見たことない位真っ赤になって俯いた。
「じゃあ、俺も買って見よっかなぁ~♪」
大野さんは、思わせぶりにそう言って俺に視線を送った。
はあ~?俺に使う気かよ...(-ω-)/
「でもさ。良かったじゃん!相葉さんの『初めて❤』松潤にあげられて♪」
そう言って話を反らせた。
ところが...
「初めて...って..」
......えっ!?嘘だろ??
事もあろうか、初めて、ってワードで、
相葉さんはチラッと、ほんの一瞬だけ、
時間にしたら多分0.2秒くらいかな?...別の人を見た。