第28章 『抱きしめたい』~松本×相葉~
「...どういうことだよ?」
デレデレだった松潤の表情が、般若に変わり、和気あいあいだった楽屋は一瞬にして凍り付いた。
「ばかっ、お前///」
焦って立ち上がったのは、
相葉さんが0.2秒視線を送ったその人...
『櫻井翔』
...まさか??
そんなことが??
額に筋を立てた松潤と、そしてなぜか、火事場見物に来た野次馬みたいな大野さんに問い詰められて、二人が白状した真実は...
デビューして間もない頃。
仕事で行った先のホテルで二人部屋に泊まった時。
有料チャンネルを観ていた翔ちゃんと相葉さんは、なぜか、『ゲイ動画』を観てしまい...
興味津々の二人は、試してみようということになり...
じゃんけんで負けた相葉さんが下になり...見様見真似、思いっきりの初心者セックスを経験した...と...
「あれだよ、ほら、試しただけ?実験みたいなもんだよ!今の今まで忘れてたくらいだしさ...」
変に饒舌な翔ちゃんが、もう俺には哀れにしか見えない...
何しろ、腕と脚を組んだ松潤に睨まれ続けてるんだから...俺なら、泣いちゃうね、きっと。
「忘れてたんだよ、今の今まで...」
「そうそう!初めてか?って言われたから、そう言えば昔...って、思い出したっていうか...」
「じゃあ、お願いしま~す!!」
スタッフがドアを開けて声を掛けたので、話しは中断した。
「今夜、俺んちに来て!翔さんも...」
「俺も~?」
「ダメなの??」
「いや...行きます...」
収録中は、いつも通り...
俺達もそこら辺は心得てますから♪
「ほら、行くよ!」
リュックを背負った松潤の後ろから、相葉さんと翔ちゃんが慌ててついて行った。
「よし!俺達も行くぞ!」
「行くぞって、なんで~?」
「あの3人、殴り合いになってもいけないから、俺が行って、見届けなきゃね~」
「じゃあ、あんただけ行けよ!俺はヤダよ~」
「何言ってんの、ほら、早く!!」
「ちょ、ちょっと~///」
嘘だろ~!?!?
【 END 】