第28章 『抱きしめたい』~松本×相葉~
【 雅紀side 】
ここに来るまで、ホントに大変だったんだ。
この企画は、5日前に翔くんから持ち掛けられた。
2人一緒に仕事だったときの空き時間。
「もう直ぐ松潤の誕生日だけど、プレゼントは何か考えてるの~?」
と振ってきた。
考えてないこともないんだけど、
取りあえずは一緒に過ごしたいなって...
一緒に料理作って、少し高級なワインで乾杯して...
そんで夜は...夜は...
想像して思わずニヤつく俺に、翔くんは驚きの提案をしてきた。
段ボールに入った俺を、潤にプレゼントするっていう...
俺は半年前、そうやって潤と結ばれたんだ。
だから、もちろん異論はない...けど...
正直、また??という気もするんだよね~...
だって、もう俺たち付き合ってる訳だし、今更、俺をプレゼントって言っても...ね~(^^;
実際俺はもう、その...潤のものだし...
...ヾ(≧▽≦)ノ←自分で思ったくせに赤面する..
「あのさ、分かってないみたいだから説明するけど」
翔くんは、一人百面相をする俺に、ため息交じりに、驚きのことを言ったんだ。
「今回、プレゼントされるのは相葉くんでしょ?ってことは、松潤に、相葉くんをあげる❤って、そう言うことなんだよね~...」
分かってるよ!だから、俺を潤に...
......えっ!?
ちょっと待って!...それって、もしかして...?
「気付くの遅いよ!二人ってさ、いつも潤が受けでしょ?だから、誕生日は相葉くんが...
松潤に愛してもらう...分かった??」
えーーーーーっ!!!
ちょっ、ちょっと...ちょっと待ってよ!!
何でそんな今更...
「野球だって、攻撃と守備、交代するでしょ?
だから、今回は、相葉くんの初めて❤...あげようか?」
笑顔の翔くんを前に、
俺は瞳孔が開いた気がした...