第28章 『抱きしめたい』~松本×相葉~
マネと別れて、マンションの部屋に戻ってきたのはジャスト10時。
どんなサプライズが待ってるのかな?
と、俺はドアを開ける前...少しドキドキしていた。
ガチャリッ...
自分の家なのに、ドキドキするっていうのも、
なんか変な話だけど。
「ただいまぁ~...」
恐る恐るドアを開けると、
玄関に大きな四角い段ボール箱が置いてあった。
......これって...
まさかと思っていた展開なのか?
それともあの日のデジャヴなのか??
箱の側面には『横積み厳禁』『取扱注意』
のシールが張られていた。
この中に雅紀が入っている...
裸で?
まあ、それも悪くはないけどさ...
俺はワザとらしく咳祓いをして、箱に近付いた。
それにしても...やけに静かだな?
待ってる間に寝ちゃったのかな~?
俺は恐る恐る箱の蓋を開けた。
......あれっ?
......裸の雅紀が入ってない...
まあさ、
普通は段ボールに、そんなの入ってないのが当たり前なんだけどさ。
前例があるからね~...
箱の中には裸の雅紀の代わりに、
↑裸に拘りたいらしい...
小さな箱が1つ入っていて、それを開けると、
明らかに見た目にも怪しげなフォルムの写真つきの小箱...英語でよく分かんないけど。
「なんだよ、これ...」
箱に翔くんの字で、
『Happy Birthday JUN!
相葉くんと素敵な夜を過ごしてね...
新しい刺激を、二人に...』
と書いてあった。
「相葉くんと...っていってもさ...」
まあ、明日になれば一緒の夜を過ごせるとは思うけどね~...
これ一個なら、こんな大きな思わせぶりの段ボール箱、要らなくね??
箱から、裸の(まだ拘る)雅紀が出てこなかったことは、肩透かしな感じだけど...
俺は着替えようとベッドルームに入っていった。