第28章 『抱きしめたい』~松本×相葉~
【 潤side 】
この日の収録は夕方には終わり、
4人はそれぞれ慌ただしく帰り支度を始めた。
俺はコンサートの打ち合わせがあったから、残ることに。
「相葉くん...じゃあ、明日ね...❤」
鞄を背負った雅紀にそう声を掛けると、
「あ、う、うん...一緒に餃子作ろうね♪」
そう笑ってくれた。
でも何だろう...?気のせいかな?
ちょっと雅紀の様子がいつもと違うような...
他の3人は、そんな俺たちのことはお構いなしに、
「じゃあ、松潤後はお願いね~」
「「お疲れさま~♪」」←ハモる大宮SK
いつものように帰る3人の後ろを、
何となく挙動不審の雅紀がついて行った。
俺は少し不思議な気持ちで4人を見送ったが、打ち合わせが始まると、そんなことも忘れてしまった。
「えっと、潤くんは今日は9時半まででしたよね~?次までにライトのこと、調べておきますね!」
「あ..よろしくお願いします...」
あれっ?俺今日9時半までだったか~??
自分では知らない予定が入っていたのか??
首を捻る俺に、マネが、
「さ、帰りましょう...10時にはマンションに帰らないといけないんで...」
「何で?」
「えっ?聞いてないんですか~?翔くんがマンションで待ってるからって...必ず10時に送り届けるようにって。」
「翔くんが...?」
何だろ~?翔くんが、俺に...??
そう言えばさ、誕生日の前日、
そうやって俺を届けたんだよね...あの人たち。
俺のこと、素っ裸にひん剥いて...
大きな段ボールに詰めて。
雅紀の家に...
まあ、そおのお陰で今、雅紀とこうやって付き合えてる訳だし...感謝してるよ。
でもね~...
同じ手をまた使うつもりかな~?
翔くんらしくないけど...
まあ、いっか♪
内容はともかく、なんか企画してくれてるって、そう言うことでしょ?