第4章 『Crime and Punishment』 ~?×?~
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ここは、どこだ...?
俺は何をしているんだ?
いったい、どのくらい眠っていたんだろう...
身体が動かない...
目も開かない...
でも、見えるよ...
悲しそうな潤の顔...
苦しそうな、雅紀の顔...
俺......
死ななかったんだな...
.........
そして俺は、知ってしまった...
雅紀に身をゆだねる潤のこと...
埋まらない穴を埋めるように、
二人が身体を合わせるようになったこと...
「...ん..っふ..やめ..」
「なんで..?..ダメじゃないくせに..潤...」
「だって、翔に聞こえちゃう...」
「大丈夫だよ...聞こえない..翔には...何も..」
...やめろ///
......やめろ//////
やめてくれ───────//////
俺のベッドを挟んで、深いキスを交わす二人を、俺は何も出来ずに、感じているしかないんだ...
熱を持った潤の吐息も...
雅紀の甘い囁きも...
俺はただ、何も出来ずに、
二人の行為を許すしかできないんだ...
......神様....
これが本当の罰ですか?
こんな地獄ってない...
どんなに悲しくても、
胸が張り裂けそうなほど苦しくても、
どうすることもできない...
いっそのこと、
あのまま、死んでしまいたかった...
なんで、俺は生きてるんだ...