第26章 『炭酸みたいな恋をしよう!』~櫻井×大野~
「赤と青の箱から、1枚ずつ引いて!」
「おもろいやん!大野~、1枚引いてみ!」
小山が早く引けよとばかりに俺に箱を突き出すから、俺は渋々中から紙を引き出した。
受け取った小山が、中身を確認して、
「はい!さ..」
「1番だ...」
横から翔くんが紙を取り上げ、手のひらで丸めてそう言った。翔くんの胸には大きく書かれた『①』の文字が...
え??
1番って...しょ、しょ、しょ、
↑心の声なのにまたしてもパニック///
そしてもう1枚の紙を開けた小山が、
「こっちは、③番...キスだ!
じゃあ、櫻井と、キス...はいこっち来て~」
キス?キス??...
.........キスって、何だっけ?
もう俺の頭は思考が停止状態で...
30㎝程のステージに翔くんと乗せられた。
「はい!本日初めて1番さんの登場で~す♪」
「マジかよ~///大野~?断るなら今やで!まだ、間に合うしな!」
横山が囃し立てる。
「初めて❤櫻井に奪われてまうで~!」
村上も完全に面白がっている。
......嘘っ!?...キスなんて...
こんな、公衆の面前で...翔くんと...キス...??
無理だ無理だ!!絶対に無理だよ///
『『『キッス♪キッス♪♪』』』
周りを囲んだ大勢が手を叩いて盛り上げる...
ど、ど、どうしよっ///
俺の肩に両手を置いた翔くんが、俺の目を覗き込んでる。
大きな黒い瞳...大好きな、翔くんの綺麗な目...
大好きだけど...キスだって...ホントはしたいけど。でも、こんなの、恥ずかしすぎるし...俺...
緊張と不安で、もう泣き出しそうになった。
すると。
翔くんは、徐にステージから降りてしまった。