第26章 『炭酸みたいな恋をしよう!』~櫻井×大野~
明日に控えた文化祭の準備のため、今日から部活は休みだ。
幸か不幸か、翔くんに会わなくて済む...
会って確かめる勇気なんかどこにもないよ...
だってさ。
考えれば考えるほど、翔くんの『好き』は俺にない気がしてくるんだもん///
自信なんか、全然ない。
あるわけない!
だってさ、俺に翔くんが好きになっちゃう理由、全く見当たらないし。
生田は、バレー部の部長で、翔くんとは部長会なんかでも仲良しらしく。
よく二人で一緒に帰ってるとこや、マックに寄ってるとこなんかを見かけたりしてた。
考えれば、考える程、
翔くんが生田のことを好きっていうのは、なんか、『あり』な気がしてくる。
生田は俺と違って、あの通りイケメンだし...
生徒会もやってるから、みんなの信頼も厚い。
何よりも。
翔くんと同じクラスだから、一緒にいる時間が長いし...
ふたりでいることろは、悲しいかな、絵になる...んだよね~...(*´з`)
そして。
こんなとき、根拠のない強気で励ましてくれるニノとは、文化祭準備で部活がないから会うこともなくて...
楽しみだったはずの文化祭。
一気に体調不良で欠席したくなった。
あの『公開プロポーズ』とも言われている、後夜祭のステージ。
大体は仕込みの1年生が、みんなの前で告白するんだ。
目星をつけた奴に、事前に実行委員の方であたりを付けて了解を得てる。
中には、極まれに、自分から告白したいから組み込んで欲しいと申し出る奴もいて。
聞けば翔くんの場合は、後者の方らしい。
つまり『翔くんには告白したい相手がいる』
って、そういう事なんだ。
横山の情報によると、
それが同じクラスの生田だっていう話で。
「あいつ等付き合ってたんじゃなかったんやな~?」