第26章 『炭酸みたいな恋をしよう!』~櫻井×大野~
家に帰って、翔くんがくれたミサンガを右足首につけてみた。
よれよれだから、何だかしっくり落ち着かないけど、
何度も一緒にお風呂に入ってるうちには、馴染んでくるかな~?
自分で思っといて、『一緒にお風呂』のWordにちょっと赤面する。
「何それ?誰が作ったの~?」
急に登場したねえちゃんが、俺の足首に注目した。
「ねえ、下手くそすぎな~い?」
「もう、いいんだよ~」
「誰よ?小学生~?小学生の方がもっと上手いか~?」
「煩いな~、いいの!手作りなんだから」
これ以上いろいろ言われたくなくって、俺は急いで部屋に戻った。
すると。
『つけてみた』
翔くんから、足首の写真付きでLINEが着てた。
左脚なんだ...
俺はその画像を保存してから、俺も写メに撮って送った。
『うわ~...こうしてみてもやっぱひどいな(:_;)ごめんね~智くん』
いつまでも気にしてくれる翔くんに、自然と笑みが零れた俺は、
「ひどいなんて言うなよ!俺の宝物なんだから」
と送った。
送ってから、しまった///と思った。
だってさ、なんか『宝物』なんて重いじゃん...
案の定、少しの間、翔くんは返信をくれなくて...
あ―――///もう!!俺のバカ!!
何で直ぐ調子に乗っちゃうんだよ~///
携帯を放り出して布団を被ろうと思ったその瞬間、LINEのメッセを告げる音が...
転がるようにベッドを降り、携帯の画面を見ると、そこには...
『じゃ、俺も、宝物にするよ』
って。
嘘っ!!!
ホントに??
「しょ――――く―――ん!!!!」
俺は天に向かって(正確には天井に向かって)渾身のガッツポーズを突き上げた。
その瞬間!
「あんたの彼氏、翔くんっていうの~?」
俺は、ドアから顔だけ出したねえちゃんを追い出し、急いでドアを閉めた。