第4章 『Crime and Punishment』 ~?×?~
潤は、本当にいい奴で、優しくて、
可愛くて、面白くて、一生懸命で...
俺のこと一途に思ってくれた。
潤と過ごす日々は楽しくて、
段々俺も、潤のことを好きになっていった。
潤の赤い唇を、『欲しい』と思うようにもなり、
本能のままに、キスを交わした。
俺はそのまま、潤のこと、
好きになって、雅紀への気持ちを忘れることができるはずだった...
......なのに。
お前が、あんな目で潤を見るから...
俺と3人でいても、
潤のことばっかり、見てるから...
俺の中に疼き始めた炎が、
メラメラと大きくなっていき...
気が付いたら、
雅紀に妬かせたくて、潤と仲良くして見せる自分がいた。
......ダメだ...
このままじゃ、ダメなんだ...
嫉妬の炎が、
俺の身体を焼き尽くしてしまう前に、
何とかしないと...
......俺は、潤との情事の声を、
雅紀に、聞かせた...
純粋に、潤に思いを寄せる...
自分でも気づいていない、雅紀の恋心を、
俺は、ずたずたに踏みにじったんだ。
......雅紀...
これで分かっただろう..?
潤は、俺が好きなんだよ...
お前がどんなに思っても、
手が届くことなんか、ないってことを...
.........雅紀...
これは、罰だよ...
俺以外の男を、好きになった罰...
俺はもう、
このとき、きっと、
普通じゃなくなってた...