第4章 『Crime and Punishment』 ~?×?~
それからというもの、
雅紀のことが、気になって仕方なくて...
前々から、弟のこと、
可愛くて、好き...だったんだと思うけど。
はっきり、
邪な気持ちを抱いてしまってる自分に気付き、
このままじゃいけないって...
自分は変態で、頭がおかしんだって、
苦しんだ。
高校に入り、近寄ってくる女の子はたくさんいた。
でも、全くそんな気になれなくて...
雅紀のこと忘れるためにも、
他の娘と付き合ったりすればいいかも...
そう思ったんだけど。
......俺って、
男が好きなのか...?
16歳の健康な男子として、
性欲は、普通にある...
こっそり買っておかずにしたのは、
女の子の、所謂『エロ本』で...
女の子の大きな胸や、
脚を開いたページに、欲情して、
一人で、シた。
それはいたってノーマルなのに、
やっぱり実際に女の子とは、そんなことしたいって、どうしても思えなかったんだ...
それは、きっと、
...俺の気持ちが、雅紀にあるから...
早く雅紀のこと忘れなきゃ...
他の人に気持ちが移れば、
こんなに苦しまなくてもいいんじゃないか?
そんな欝々とした毎日の中で、
俺を目で追う、潤に気付いた...
こいつなら、
俺の気持ちを、弟から、離してくれるかも...
潤なら...
好きになれるかもしれない...
.........そして、
俺は、潤に『付き合おう』
って、そう言ったんだ。