第4章 『Crime and Punishment』 ~?×?~
多分俺はずっと、
雅紀が好きだった。
弟で、
男で、
こんなの可笑しいって、
普通じゃないって....
そう思えば思うほど、
雅紀を、そういう目で見てしまう自分がいる。
明るくて、天真爛漫...
いつも友達がいっぱいいて、
優しくて正義感が強くって...
弟だけど、
1人の人間として、雅紀に惹かれていった。
そして俺は気づいてしまったんだ...
自分の本当の気持ちに...
俺はその日、
雅紀がいることを知らずに、
風呂に入ろうと脱衣所を開けた。
そこに全裸の雅紀が...
一瞬、目に入った脚の付け根...
子どもの頃に一緒に風呂に入っていた時とは、明らかに違ってて...
大人になった、
弟の、
身体...
細くて、でもしっかり筋肉質で、
日に焼けた肌に、
ソコは大きく、大人のソレで...
「あっ!!ごめ...入ってたんだ...」
慌てて後ろを向く俺に、
雅紀は全く動じていない感じで、
「いいよぉ~...もう出たから。
背中流そっかぁ~?」
と呑気に言った。前も隠そうとしないで...
「いや...いいよ...」
「そう~?...あ~..熱っつ///」
パンツと短パンを履いて、
雅紀は脱衣所から出て行ってしまった。
俺は、心臓がドキドキするのを、抑えることができなくて...
このとき、俺は雅紀に、特別な気持ちも持っていることを、気付いてしまったんだ。