第25章 『シノビノニノ』～大野×二宮～

【　ニノside　】

智の胸に顔を埋め、セックスの後の甘い空気を、存分に胸に吸い込む...

...何だかな～...
結局こんなことになるんだよ、いつも...

智は俺のことを怒ったりしない。
例えば、やきもち妬いても、それをストレートに俺にぶつけてくるし、

『俺の方があいつよりも好きだっていう証拠見せてよ！』とかなんとか。

ベッドでいつも以上にサービスさせられたり、
変な道具使われても、言うこと聞いたり...

我に返ると、『俺、何やってんだろう～？』と、
確実に自己嫌悪に陥るから。

我に返らない、ってそう決めてるんだ。


俺の性格上、智のマネして、素直に可愛く...
っていうのは、無理だから。

いろいろされたりするのも、まあ、恥ずかしいけど嫌いじゃないし。


「か～ず❤今日、今までで最強に可愛かったよ❤」

......(*ﾉωﾉ)ほらね。
こういう事、平気で言っちゃうから...
しかも、❤、二つも散りばめて。

「...うん...ありがと」

「もう、かずが不安に感じる様な事、ぜって～えしないから！約束する...」
「うん...でも、仕事なら、仕方ないこともあるし...俺も、あんまり大人気ないことで怒ったりしないよ...」

「い～や！！いいんだよ、気に入らない事あったら、怒ってもらって構わないんだ！
だってさ、それだけ俺、愛されてるってことだもん♪だよね？かず(^^♪」

「う、うん...」

あんまりストレート過ぎると、返答にも困るっていうか...何て言っていいのか...


それでも。
大喜びの智にすっぽり抱き締められて、

『俺って、幸せかも...』
って。心が温かくなった。

ずっとずっと、
この人と一緒にこうやって生きてくんだ、きっと。

俺は、目の前にある肩に、俺の印をしっかりと着けてやった。