第4章 『Crime and Punishment』 ~?×?~
潤は行為に夢中でそれに気付かない。
雅紀は帰ってこないって、そう言った俺の言葉を信じてるから.....
......雅紀はきっと、俺の部屋の前で、
俺たちの声を聴いたはず...
何をしてる声なのか...分かったよね...?
......俺は、雅紀の部活がOFFで、
早く帰って来ることを、知ってた。
知っていたけど...
いや...知っていたから...
わざと、潤との行為の声を、あいつに聞かせたんだ...
雅紀に、諦めさせるため...
潤を思っても、無駄だって思い知らせるため...
.........
そして、俺の思惑通りに、その日から、雅紀は俺たちの誘いを、何らかの理由をつけて断るようになったんだ。
「なんかさぁ、この頃雅紀、
付き合い悪くね?」
潤は残念そうだったけど.....
...これで、いい...
......これでよかったんだ...
.........
他の人を好きになるなんて、
そんなの、許さないよ...
誰かを好きになんて、なったら、ダメだ...
そんなの.....
絶対に、ダメなんだよ....
......俺が、いったいどんな思いで、
お前のこと、諦めたと思ってるの?
.....雅紀.......