第25章 『シノビノニノ』～大野×二宮～

盛大に鼻をかんでから、大野さんは濡れた目で俺を見つめた。

「教えて、ニノ...俺、何しちゃった？」

ストレートに聞いて来るから、なんか、
それを話すことが、急に恥ずかしくなる。

俺って小さい人間なんだって、認めるみたいで...
まあ、今更なんだけどさ。
↑よく分かっていらっしゃる...（by：作者）
↑うるさいんだよー///（by：ニノ）


「いや...大したことでもないんだけど...」

俺は、渋々、一連の『怒り』の原因について、話して聞かせた。


「...まあさ、いいんだよ？分かっているから。でもね...何て言うか...何だか無性に...さ..」

「ニノ～！！！ごめん！俺無神経だから、そんなの全然分かんなくって...」

大野さんに急に抱き締められて、俺の胸は『キュン』と音を立てた。

「...ホントに、好きなのはニノだけだし！侑李のことなんか、全然、全く..」
「それ！！」
「へっ？？」

キョトンとして俺を離して顔を除き込むあんたに、俺は不覚にもドキドキしてしまう訳で。

「その、恋人を呼ぶみたいな？...侑李、って...」
「あ～...」
「俺のことはさ、みんなと同じ『ニノ』なのにさ...」


......言っちゃった(*ﾉωﾉ)もう俺、何か、言ってることがやきもち妬いてる中学生の女子みて～///

大野さんは、もう一回俺を...
今度はさっきより、もっと強く抱き締めて言った。

「かずなり...好きだよ」

......(´･ω･｀)

言って欲しがってたくせに、いざ名前で呼ばれると...何か...すごく...

「やっぱ、なんか、変だよね...いいわ、ニノで」

恥ずかしくって、俺きっと耳まで真っ赤だ。