第25章 『シノビノニノ』~大野×二宮~
『開けて、開けて、開けて、開け...』
「何やってるの?恥ずかしいから入れば??」
「うん、ありがと..」
途中でモニターが消え、その代わりにロックが解除された。
よかった~...
俺は玄関フロアに滑り込み、エレベーターに飛び乗って、ニノの住む高層階のボタンを押した。
良かった~(>_<)
3日前はもう少し時間がかかって開いたから、
今日の方がいいかな?
途中でニノの好きなチョコレートケーキを買って来た。
まあ、そもそも。
こうやって手土産持たないと来れない辺り、
俺にも心当たりがある、ってことなんだろうけど。
実際、今日はどれがお気に召さなかったのか?
正直分かんない...
ニノの部屋のある階で止まったエレベーターを飛び降り、まっしぐらに部屋の前に向かう。
『ガチャン』
お、開いた!グッドタイミング♪ニノ❤
ドアの取っ手に手を掛けて......
「...あ、開かない..」
俺が来るタイミングを計って開けてくれたと思っていたのは、実はその反対で。
俺が来るのを分かっていて、わざと鍵をかけたんだ。
......あいつ...
そんな小細工しやがってさ~...
可愛いヤツ❤(#^^#)❤
俺は、改めて部屋のインターホンを押した。
.........
返答はなし。
まあ、それも想定内。
俺はドアの前に腰を下ろし、
再び携帯を取り出して、彼にメッセージを送った。
今度は、あえての、グループLINE。