第24章 『恋人たちの棲み家』〜相葉×櫻井〜
読みおわっった俺は、
その場に丸まって踞った。
「大丈夫かっ?翔くん、ゆっくり息を吐いて...落ち着いて!大丈夫だから///翔くん」
過呼吸だ。
身体が震えて、指先が冷たくなる。
苦しくて....
頭の奥が痺れてくるのに、思考は不思議なくらいにはっきりしている。
雅紀..
雅紀.....
雅紀に会いたい/////
泣き崩れる俺の肩を、長野さんは抱き留めてくれた。
どのくらい、そうしていただろう。
肩で呼吸を整える俺に、長野さんが静かに話始めた。
雅紀は、俺のことを殆ど話さず、
罪を受け入れるつもりでいるようだ。
俺がなぜ家から逃げてきたのかは、
一切語らず、可愛いから側に置いておきたかった、と繰り返しているという。
.....罪を受け入れる...
雅紀には何の罪もないのに。
罰されなければいけないことなんか、
何一つないのに....
雅紀を巻き込んでしまったのは、
俺の方で。
罪があるんだとしたら、
俺の方だ...
「翔くん、翔くんには辛いことになるかもしれないけど、相葉さんのために証言してもらえないだろうか...」
「...しょうげん..」
「今のまま裁判になれば、
確実に3年以上は刑務所に入らなければならないだろう。
でも、翔くんがふたりの関係を話してくれれば、刑は軽くなるはずだと、俺は思っていて..だから」
「します!話します!雅紀は悪くないってこと。悪いのは俺なんだって//」
「翔くん、分かったから。
ありがとう。そう言ってくれて嬉しいよ。
相葉さんは、立派な青年だから、
早く社会に復帰すべきだと思ってるんだ。」
長野さんは、
裁判の詳しい話をして帰っていった。