• テキストサイズ

風 ~抱き合いながら~ 【気象系BL】

第24章 『恋人たちの棲み家』〜相葉×櫻井〜



「どうする~?ここにいますよ、って言う?」
呑気に言う雅紀に、

「お願い!言わないで...帰りたくないんだ!
ここに置いて。いい子にするから。雅紀が嫌がることはしない...お手伝いもするよ!だから...」

雅紀は必死な俺に、にっこり笑って、頭をポンポンと撫でて言った。

「そっか...でも、君が見つかると、多分俺は逮捕される...未成年者何とか、っていう罪になるんだ。」

「......」

そっか...そうだよね。ダメだよね...
こんな俺が、ここに居ちゃ、迷惑だよね...

「でも~...帰りたくないんでしょ?だったら居てもいいよ。その代り、外には出ないこと。守れる?」

「うん!!守るよ。どこにもいかない!ここに居る!誰か来ても絶対に出ないから!」



こうして。
雅紀と俺の奇妙な共同生活は始まって。

雅紀のこのマンションが、俺のすべてになった。
幸い、高層階にあるこの部屋は、外から除かれる心配はないので、雅紀が仕事でいない間も、自由に動き回ることができた。


昼間は暇だから、雅紀の買って来た問題集や参考書を何度も繰り返しやった。

雅紀が買ってきてくれたゲームをしたり、
運動不足になるからと、ルームランナーを買ってくれ、それで1日に10㎞走ったりしていた。


そんな生活が2年ほど続いた。


俺達はすっかり兄弟のようになっていた。


この頃には、俺は時々なら雅紀と一緒に外にも出かけるようになっていた。

あの頃と違って逞しくなった俺を、知り合いが見ても、
直ぐには分からないだろうと思った。


身長も20㎝位伸びて、痩せっぽっちだった俺は、
一人前の男に成長していた。




/ 999ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp