第24章 『恋人たちの棲み家』〜相葉×櫻井〜
そんな地獄のような日々。
季節は移ろい、いつしか木枯らしが街に吹くようになっていた。
彼女との関係も、当たり前に続いていた。
いつもの行為が終わり、
部屋に帰るのかと思った彼女は、
珍しく俺の隣で、自分のことを話しだした。
結婚して3年たったとき、
彼女が、子どもを産めない身体だと分かった。
それから、父親は自分に触れなくなった、と。
外に女の人がいて、夜勤と言っている半分は、
その人のところに行っているんだと。
そのうち、そっちに子どもが出来たから、
引き取りたいって言うんじゃないか...
そう思うと、心が引き裂かれそうだった...
誰かに縋りたくて、
死んでしまいたいと何度も思った...と。
「だから、翔くんは今、私のすべてなの...
こんなことして、ごめんね...でも...
アイシテルワ...」
.........
何の感情もわいてこなかった。
可哀想だと思うことも、憎いと思うことも...
そんなこと、知らない...
夫婦がどんなことになっていようが、
俺にはどうでもいいことだ...
その人の話を、俺には関係のない話なんだと、
そう思う自分がいた...
その時、
突然部屋のドアが大きく開いて、
廊下の明かりが真っ直ぐにベッドまで届いた。
眩しくて、一瞬、何が起きたのか分からなかった。
「キャアァーーー//////」
「お前たち何やってるんだ!!」
父親が、
帰ってきたんだ。