第23章 『逃げなきゃ!』 ~櫻井×二宮~
そう言うんじゃない...
そう言うんじゃ...
...俺は付き合うとかの、対象じゃない。
.........
俺今、バッサリ振られたよね?
告白もしてないのに、振られたんだよね??
喉が張り付いて、なんて言葉を吐いたらいのか、
もう分からない...
何て言って切り返したら正解なの!?
そんな俺に、翔さんは目を細めながら、
「ニノだって困るよね~?そんなつもりなんかないのに...」
と言った。
そんなつもりなんか...
そんなってどんなだよ!?
俺は、思いっきりそんなつもりだよ!!
あんたのことが大好きで、
ホントは頭を撫でて貰うだけじゃ、全然足りなくて、もっともっと、あなたに近づきたくて...
あなたに...
あなたに......
抱かれたいのに。
身体が、固まってしまって動けない。
すると、俺の様子にちょっとまずいと思ったんだろうね~...相葉くんが助け舟を出してくれた。
「今度はこっち。チョコレートケーキだよ~!使われてるのは、本場ベルギーから直輸入しているチョコレートなんだって!」
すると大野さんも、
「マジで旨そう~!よし、じゃあ、今度は松潤から食べてみれば~?」
「いいの~?じゃあ、いたただいちゃおっかな~♪」
松潤も加わって、和やかな雰囲気作ろうとしてくれてる。
そんな中。
翔さんはじっと、俺のこと見てる。
......何で?
どうしてそんな目で見るの?
その視線に堪えられず、
俺はその場から逃げ出した。
「ニノ!!!!」
俺を呼ぶ声がする。
でもそれは、翔さんの声じゃない....
......声じゃ、ないんだ...