第4章 『Crime and Punishment』 ~?×?~
俺と潤は、当然のように、
そういう関係になっていた...
初めて彼を抱いたのは、
両親の旅行に、雅紀の遠征が重なった夜..
「今日、誰もいないんだ...俺んち..
泊まりに来ない?」
思いきってそう誘ってみると、
耳まで赤くしながら、
「...うん..行くよ...」
と、潤は俺の誘いを受け入れた。
もちろん、男とそういうことするのは、
初めてだった。
まあ、実のところ、
女とも、シたことはなかった。
チャンスはない訳じゃない...
ただ、そんな気にならなかったんだ。
その晩、少し緊張した顔で潤はやって来た。
そんな彼の緊張が、俺の気持ちにも感染し、
なんだか、いつものふたりにはない、
変な空気が漂っていた。
そんな雰囲気を払拭するために、
俺はわざと、明るく言った。
「潤!ご飯外で食おうぜ~...
牛丼大盛り、奢ってやるよ♪」
すると、潤もやっといつもの笑顔を、
俺に向け、
「豚汁もつけてね~♪」
と言った。
......ネットで見た、
所謂、男同士のセックスは、
正直、俺には衝撃だった。
普通なら考えらんない....
あんなところに....突っ込むなんて...
その気持ちの裏で、
潤の可愛いく乱れるところ...
誰にも見せたことのない顔...
見たかったんだ。
それが、愛情なのか、興味なのか、
このときの俺は、
その疑問にさえも、気づいていなかった。