第21章 『ぽけっとの中の秘密』~大野×二宮~
【ニノside】
時間もそんなに残ってない。
智が幸せそうな顔して寝てる間に、日本の3人には無事に彼が元通りになったことを知らせといた。
「よかったねー♪」と相葉さん。
「もう変なもの飲むなよ!」と翔ちゃん。
「お土産待ってるよ〜♪」と松潤。
彼らだって、心配してただろうに、いろいろ言ってこないところに、3人の愛と信頼を感じる。
一番困ってたのは智で、
誰より心配してたのは俺だってこと。
言わなくてもちゃんと分かってるから。
帰りに二人でお土産選んでこっと。
来るときは、ぽけっとに智がいたとはいえ、表立って頼りにすることができず、不安だったけど。
帰りは並んで街を歩くことができた。
あちこちにインドっぽい寺院が点在し、
観光して帰りたいところだけど、
無理やりスケジュール調整掛けてもらって来たんだから。贅沢も言ってられない。
「翔ちゃんが前にいいって言ってたお寺...何だっけ?」
「あ~、タージマハル?」
「そ!そんな名前のやつ。見て帰りたいな~」
...なに気楽なこと言ってんのよ?
夕べまで、俺の帽子の中で寝てるしかなかった人が...
こんなだから、反省しないんだよ、全く。
...まあ、そんなところも好きなんだから仕方ない。
「また今度、ゆっくり来ようか?」
「ホントに?絶対だよ!!」
「うん...アジャトさんも、また来いって言ってたしね♪」
「......あそこは、もういいや...」
......流石に、懲りたかな?
その夜は、もう飛行機もないから。
ホテルにもう一泊することにした俺たちは、ホテルの近くのカレー屋さんに入った。
つうか、カレー屋さんくらいしか分からなくて。