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風 ~抱き合いながら~ 【気象系BL】

第20章 『美味しく召し上がれ』〜二宮×櫻井〜



「美味しい~❤」

フォークを咥えて、目を細める君が、
もう、可愛くって...

「よかった...」
俺の鼻の下は、さっきよりもまた伸びた。

「こんなおいしいケーキ、食べたことないよ!」

いやいや、そんなことないでしょ?
普通のケーキ屋さんの、普通のチーズケーキだって(^^;

でもそんなこと、素直に言ってくれる翔くんが、本当に愛しいって思った。

目の前の男性を、恋愛の対象として好きなんだって、そう認めてしまえば、後はもう、メロメロになってく自分を受け入れられる...


翔くんはかっこいい。
翔くんは可愛い。
翔くんは素直。
翔くんは俺と好みが合う。
翔くんはいい匂いがする。
翔くんは温っかい。

翔くんは......エロい...
俺のこと、受け入れてくれる...


「そっちもちょっとだけ、ちょうだい❤」

...そうそっちも...えっ??

「ああ、いいよ!全部食べてもいいよ~」

そう言って一口食べただけのチョコレートケーキを、翔くんに差し出すと、

「いいの~??」
そう顔を輝かせてから、またすぐ曇らせて、

「やっぱダメだよ...ニノの大切なもの、俺が貰っちゃう訳には、いかないよ...」

って...


大切なものって...ケーキなんか、そんな大切じゃないし...でも、ケーキ一つに、そんな表情をころころ変える翔くんにが、もう何て言うか......

ケーキの代わりに、
食っちまいたいほど可愛い...(≧▽≦)


「いいんだよ~、俺のものは翔くんに何でもあげるよ!欲しいものは、全部...」

すると翔くんは、瞳の奥をゆらゆらさせて、

「ホントに...いいの?全部??」
と言った。

「おうおう!!もちろんだよ...全部の全部!」

すると翔くんは、
「嬉しい...」
って、艶めいた笑顔をくれた。



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