第20章 『美味しく召し上がれ』〜二宮×櫻井〜
俺の頭ん中で、ガッキーと源さんが恋ダンスを踊ってた。
「ねえ、さっきの箱って何?」
そのガッキーが可愛いから、翔くんが話しかけたのに気付かなくて、
「ニノ~...」
「えっ??何??何だっけ??」
慌ててそう言ったけど、目の前の翔くんは眉を少し八の字に下げて、淋しそうな顔をした。
OH!!!NO!!!!
そんな顔しないでベイビー(^^;
「翔くん、ごめん!考え事しちゃった...」
「...あの箱、何かな?と思って」
箱?...箱って一体なんだ?
翔くんの見つめる先には、玄関の下駄箱の上に置いたケーキが...
あーーー!!すっかり忘れてたぜ///
もう、カレーのいい匂いと翔くんのいい匂いにやられちまって、ケーキ買ってきたこと忘れてた!
「あれは、お土産。ケーキ買ってきたんだ...後で、一緒に食べよ🎵」
すると翔くんは、ぱっと顔を輝かせて、
「ケーキ??ケーキ食べてみたい!!」
と言った。
「食ったことないみたいじゃん」
俺がそうツッコむと、翔くんも笑ってくれた。
夕飯の後、腹はいっぱいだったけど、
翔くんが、ケーキを異常に楽しみにしてて、
鼻歌歌いながらコーヒーなんか入れてるから...
食えないとも言えなくなり、
俺は、皿にケーキを二つ出した。
コーヒーのカップを二つ持って座り、
キラキラした目で、ケーキを見つめる翔くん。
...こんなことなら、もっと小洒落たやつにするんだった///
「どっちがいい??」
俺の質問に、全身全霊で悩んでる翔くん...
小学生のガキみたいで、少し笑えた。
「俺、こっち!!」
翔くんは俺が食べたかった方のチョコじゃなくて、チーズケーキの方を選んだ。
......ヤバい(^^;
こんなとこまで、俺たち相性がいい...(^^♪
「「いただきま~す🎵」」
俺たちは再び挨拶をして、ケーキを食べ始めた。