第20章 『美味しく召し上がれ』〜二宮×櫻井〜
買い物してくる、って。
しれっと言ったけどさ。
それって、今夜も俺んちに帰ってきてくれるって、そう言うことだよね?
嫌じゃないよ!
寧ろ嬉しい...いや、大歓迎だよ〜?
でもさ、いいの?
君の家に帰らなくても....
考えてみたら、俺、翔くんのこと、
名前以外、何にも知らないんだよね〜?
俺と同じくらいの年で、
....まあ、これは推測だけど..
俺と同じ男で、男とシテも平気で....
というか、多分経験者...聞いてないけど。
仕事中。俺は翔くんのことばかり考えてた。
すると、
「朝から何度もため息ついてるけど、なんかあったの~?」
そう声を掛けてきたのは、同僚の相葉くん。
「あ...」
そうだ!!彼に聞いてみようかな~?
何しろこいつ、ラブラブ同棲中の恋人がいる。
しかも、それは同じ男の...
「あのさ...智くんのことだけど...」
んっ??って小首を傾げて俺を見てる相葉くん...
待てよ...?それを聞くってことは、俺の身に起こったことを、話さなければいけないって事...だよね?
話すって言ってもなぁ~(^^;
何だか夢のような話で、リアリティないし...
それに俺、男と付き合ってるっていうのに、ちょっと偏見もあったし...
惚気る相葉くんを、胡散臭いものを見るような目で見てたのも事実だしな...
「...やっぱいいや~...何でもない!」
「何だよ~///智がどうかしたの~??」
「何もないよ...また、一緒に飲みに行けたらいいな~って、そう思っただけ...」
苦し紛れにそう言ったら、相葉くんは嬉しそうに、
「智も喜ぶよ~♪言っとくね..」って。
とにかく俺は、一日中、帰ったらホントに翔くんがいるのか?
買い物して待っててくれるのか?
心配で、仕事が全く手に着かなかった。
↑そこはちゃんとやろうよ~(^^;