第4章 『Crime and Punishment』 ~?×?~
.....また、俺のこと見てるよね?
その視線にさ、
俺が気付かないとでも、思ってんの?
いつものように、
クラスの友達に囲まれて、
賑やかに過ごす昼休み。
「翔く~ん❤今度、映画見に行こうよ~」
「おー、そうだね!みんなで行こうか~」
「えーっ!みんなでぇ~('ε'*)」
「こいつ、やんわり断られてるよ!」
「ひど~い....」
俺の回りは笑いに包まれる。
いつもの、光景だ。
これが、俺の日常...
「マジで、櫻井、好きな奴、いねーの?」
「そ~だなぁ...いるっちゃ、いる..ような、
いないような...」
「何だそれ~//曖昧~!お前がそんなだから、
俺らに女子が回ってこねんだよ!」
「翔くんダメでも、
あんたには行きませんけどね~!」
「ひどいよ~///」
...また、笑いが起きる....
賑やかなのがいい...
何も考えなくっていいから...
そんな俺に、いつも視線をくれる奴...
それが潤だった。
すげー綺麗な顔してるくせに、
どちらかといえば大人しくって、
目立たない存在の潤...
俺、分かってたよ...
お前がずっと、俺に熱い視線を向けてたこと。
だってその目ってさ、
俺に群がってる女子と同じしゃん?
潤さ...お前、俺のこと、
好き..だよね?