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風 ~抱き合いながら~ 【気象系BL】

第16章 『紅葉見に、いこ〜よ〜 ♪』〜相葉×大野〜



今夜の宿は、鬼怒川温泉の外れにある、
隠れ家的高級旅館。

もちろん櫻井翔ご推薦。

あの人、自分で来たことあんのかな〜?

「いい部屋、押さえといたから」ってさ。
超ドヤ顔で言っただけあって、趣のある、おしゃれだけど古風な...そんなことろだった。

櫻井翔...あなた一体何者?...


フロントで浴衣を選ぶんだけど、
大ちゃんが先に「おれは、これ」って決めたから...

なんか同じの選ぶのもいかにもだし、
どうしようかって一瞬迷って、全く別のにしちゃった。


そしたらさ、
仲居さんが案内してくれる後ろを歩いてるとき、小さな声で俺にだけ聞こえるように、

「おんなじ浴衣にしてくれると思ったのに~」
って...


えっ??

いや、でも......

え――――っ!?


そんな可愛いこと、そんな、唇尖らせて、
言っちゃうんだ///

もう~///ヾ(≧▽≦)ノ



このひょこひょこ歩く猫背のおじさんに、
危うくノックアウトされるとこだった!

...あっぶね///今からかよ///


『かえで』と札のかかったその部屋は、
広い和室で、その先には、丸い陶器でできた露天風呂。

そして、窓からは、谷川を彩る紅葉が...

「お~...すげぇ~」

大ちゃんは早速感動の様子。

俺だって///


「紅葉見に行こう」って誘ったのは俺だけど、
陰で糸引く翔ちゃんとニノのプロデュースだから。

俺もよく知らないで来てるわけで。

だからね...

大ちゃんと同じレベルで、
同じ温度で感動してる訳で...


今まで生きて来て、こんなきれいな秋の景色、
見たことないかも...


デッキから乗り出すように景色を見ているあの人に、俺は今夜、

...思いを打ち明けるんだ......



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