第16章 『紅葉見に、いこ〜よ〜 ♪』〜相葉×大野〜
「お~!!マジで?俺好きなんだよ~これ///」
「でしょ?知ってますから...♪」
実は大ちゃんがこの店の揚げパンを好きなことはリサーチ済み。もちろん翔ちゃん仕込みではあるけど(^^;
マネージャーに買ってきてもらっておいたんだ。
サービスエリアの隅っこに車を停めなおして、
俺たちは少し遅めのおやつにした。
ホントはね、
外出て、芝生の上で食べたいけどさ、
目立つといけないし、くれぐれもお忍びと言うことを忘れんなよ!と、お忍び師匠の翔ちゃんが、何度も念を押したからね...
分かってるっって!俺だって、そのくらいはね...
「あっ、うめっ///」
大ちゃんの顔がくしゃっとなって...
美味しいんだね~...なんか、俺も幸せな気持ちになったよ!
...でもさ、その顔、おじいちゃんみたいだよ...言わないけどね(^^;
幸せそうに揚げパンを頬張る大ちゃんの口元に砂糖が付いていたから、俺は指でそれを拭って普通に自分の口に入れた。
するとさ、大ちゃんは真っ赤になって、
「えっ///なっ、何すんだよ///」
「あっ、いや..ごめん...」
過剰に反応した大ちゃんに、俺はちょっとびっくりした。
大ちゃんは、ぷいっと顔を背けてしまった。
俺は、さっきまでご機嫌だった大ちゃんが、怒ってしまったことに慌ててしまい、おろおろするけど、何にも出来ず...
「...さっ!行くべ//」
「あ...うん...」
俺は仕方なく、エンジンをかけて車を発進させた。
ちらっと横を見ると、大ちゃんは窓の外を見ていて、どんな顔をしているのか分からないけど、
耳はまだ真っ赤なままだった。
そのまま寝てしまった大ちゃんと俺は、
奥日光にある、もみじの穴場に到着した。