第1章 『優しくして』 ~相葉×二宮~
それからも、あいつは反省の色も全くなく、
俺をメイド扱いだ。
「背中が、痒いんだよね~...掻いてよぉ」
「かず~、コーヒー飲みたいな~...」
「あっ、ちょっとリモコン取ってくれる~?」
少しくらいなら動けるくせに、
何かにつけて俺を呼びつける...
「今、ご飯の用意してるんだけど...
もう~!はい...リモコン!」
「サンキュ❤」
リモコンを渡すと、
不意に俺の腕を掴んで引き寄せ、
俺のこと抱き寄せるから、
バランスを崩して、彼の胸に倒れ込んだ。
「かず...ありがとね...大好きだよ❤」
そう言いながら唇を突き出してくるから、
俺はその唇を指で摘んで捻ってやった。
「あたたたっ///何すんだよ~」
「あほかっ!そんな安っぽい
お礼のちゅうなんか、いらんわ///」
「なんでぇ~...安っぽくなんか
ないじゃん///」
むくれるアイツからすり抜けて、
俺はキッチンに戻った。
でも、頬が緩むのを押さえられないから、
急いで背中を向けた。
そりゃあさ、ちゅうは、したかったけど...
ちょっとね...何でもあいつの思い通りは、
やだからね。
俺が、焼きそばを炒めていると、
なんか、立ち上がって、どこかに行こうとしてる。
「雅紀~、何?どうした?」
「...いや..ちょっと、トイレに...」
はい!!来た~♪仕返しチャ~ンス(^^♪
「大丈夫かよ~」
俺は慌てて彼の側に寄り添った。