第13章 『in the rain』~二宮×相葉~
【 二宮side 】
俺がゲームしてる間、
窓の外を眺めて、盛大にため息ついてる...
ほんと。
分かりやすいわ、この人...
しょうがないから、切れのいいところで、
相手してやろうかな~...
俺が誘うと、興味のない、
どうでもいいって顔を作って、
面倒くさそうに俺の隣に座ってくる...
...でもさ。
どんなに、そんな振りしてもね、
少しだけ、鼻の穴広がってるから...
バレバレなの(^^♪
まあ、それは、言わないでいてやるけどね~
テレビのゲームを起動させながら、
俺はふと、
「雨降ってるし、出掛けられないね...」
と言った。すると相葉さんは、
「でもさ、雨だと傘とかで顔隠れるし、
みんな人のことなんか気にしてないし、
出掛けてもばれなくね??」
って、嬉しそうに言った。
「あ~...そうね~..足元の水たまりも避けなきゃいけないしね...何かと、大変だよね~」
俺の精一杯の丁寧な相槌に、
何を思ったのか、急に相葉さんは、
「そうだよ!!出掛けようよ!!いつもは二人で行けないようなとこ!!変装してさ...
雨に隠してもらうの...♪」
「雨に...って、はあ?それどうゆう..」
「そうだ!!!!!
おれちょっとさ、買い物行ってくる!
直ぐ帰ってくるから、かずは、待っててね❤」
......えっ?..待っててね❤ハート、ってさ、
また~...ろくでもないこと思いついたんでしょ~?勘弁してよね...あんたの思いつくことってさ~
「じゃあ、いってくる!待ってろよ、かず!」
いいとも悪いとも言わない俺を残して、
彼はさっさと玄関を出て行った。
取り残された俺は、
仕方ないから、また、さっきのつづきのところから、ゲームを起動させた。