第12章 『誰にもあげないよ!』~大野×松本~
「水飲む~?」
「飲む...喉乾いた...」
俺は智にペットボトルを投げた。
スマートにキャッチした彼が、
「潤...おいで...」
と、俺のことを呼んだ。
俺は、彼に言われるままに、窓辺にいる智の元にゆっくりと近づいた。
...夜景が...降るようなキラキラした窓からの景色が、息を飲むほどに綺麗で...
「...智...」
そっと身体を寄せると、智は俺のことを抱き締めてくれた。
彼から、いつもの智の甘い匂いと、俺とおんなじボディソープの香りがした。
「潤...欲しいな...」
耳元で囁く言葉は、まるで媚薬...
「...うん..俺も..欲しい..」
俺たちは、欲望の赴くままにベッドで抱き合う...
智の唇が、苦しくて逃げようとする俺を離さない...いつもよりも、何だか情熱的な彼に、戸惑う俺...
「...あぁ..さと..すき..」
「..潤..可愛い..」
舌を絡め合い、激しく貪るようなキスは、
さっき一緒に果てるその瞬間を見たはずのソコに、再び熱を運ぶ...
彼の熱い唇が、首筋を辿り、
胸の先をとらえると、俺の身体はピクリと反応する。
舌先で転がすように刺激され、
軽く甘噛みされると、ピクリと背中に電流が流れる。
「..はあっ..ああっ..それ..ダメ.」
「..潤...さっきより..硬くなったね..」
指で弄られ爪で引掛けられると、
ピリピリとした甘い疼きが、下半身に響く。
胸から腹を這う智の舌先は、
もう十分過ぎる程に勃ち上がった俺を掠める。
「...あっ///」
頭を上げて彼を見ると、少し笑ってから、
俺を口の中に咥えこんだ。
無意識仰け反る背中...
体中の神経がソコに集まるのを感じる。