第12章 『誰にもあげないよ!』~大野×松本~
食べ終わると、翔くんは持ってきた紙袋から、大きな箱を出してきて、
「はい!これ。誕生日おめでとう...」
「あっ...」
「1日早いけどさ、明日は大切な人と、ふたりで過ごすでしょうから、今日渡そうって思って...」
大きな箱に、紫のリボンが掛かっていた。
「ありがとう~!!ねえ、開けていい?」
「もちろん♪何枚持ってても、いいかな~って思って。」
箱を開けると、中からシルクのパジャマが出てきた。
しかも淡いパープルとブルーのペア...
「まあ、分かってっと思うけど、青いのは大野さんね...ワンサイズ小さいから...仲良く着てよ...」
シルクの手触りはすべすべで、
これを着て智に抱き締められることを、
ちょっと想像した。
「なんか、いいこと思い出したみたいだけど」
...あっやべっ//つい、顔に出ちゃった///
「明日、誕生日だけど、潤の全部、いよいよリーダーにあげちゃう感じかな?」
「全部~?全部って(〃∇〃)」
「なんかイイじゃん♪頭の先から、
脚の先まで、ぜ~んぶ智の❤...んで、
外だけじゃなくて、中までも、全部...」
そう言いながら、翔くんは上目遣いで俺を見る。
...中...中..中...
思わず真っ赤になる俺に、相変わらず、憎らしいほどの余裕かまして、
「そういうさ、記念日とかって、
きっかけにはちょうどいいじゃん!
大野さんの誕生日にプレゼントするのが、いいんだろうけど、また、2か月も先に行っちゃうしね...
待ってられっか、
心配になるしさぁ~(*´з`)」
...翔くん...完全に楽しんでるよな??
俺は、百面相しながら話す翔くんを、
ただ見ていた...
そう...だよな...