第10章 『ささのはさらさら』~松本×大野~
一気に、
天変地異が押し寄せて...
いや///言い方おかしいか?
上手くいっちゃったときの想像の、
遥か彼方、
10000フィート上空の、
そのまた上の....
あ~!!!もう、例え方が分からない///
ただ、
大野先生の唇が、
軟らかくて、温かくて、
クラクラしていた。
夢にまで見た、大好きな人からの、
初めてのプレゼント❤
もう、幸せ過ぎて、
現実だって思えないほどで。
ほんと、
何て言うか、もうマジで...
大野「松本...ねえ...松本!」
「えっ??」
大野「...なんか言ってよ...」
先生の綺麗な顔が、間近にあって、
「....せんせい...あの...俺のこと
一回つねって貰って、いいですか?」
目を覚ましたい俺に、
大野「フフッ...いいよ♪」
笑いながら、先生は俺の鼻の頭を
かぷっと、噛んだ。
「いてっ///」
大野先生は、そんな俺の様子に、
くすくす笑いながら、
大野「夢じゃなかったでしょ?」
と言った。
その先生の笑顔に、
俺は、大きく息を吸い込むために、
空を見上げた。
七夕の空は、雲が厚くかかっていて、
天の川どころか、星は全く見えなかった。
毎年、七夕の夜は、
晴れないことの方が多く、
まあ、梅雨の真っ只中だから、無理もないが。
空の上で、
年に1回だけのデートを楽しんでいる、
と言われているふたりがいる訳で。
俺は、大野先生の肩を抱き寄せながら、
聞いてみた。
「織姫と彦星は、雲ってたら、
会えないのかなぁ~?」