第10章 『ささのはさらさら』~松本×大野~
大野「ありがとう、松本...
素直な感想、言っていい?
マジで嬉しかった...本とはさ、
俺は教師でお前は生徒だから、とか、
そう言わなきゃ、いけないんだろうけど...
答える前に、ひとつ、聞いていいかな..?
どうして、俺が、...その、そっちだって、
分かったの?」
!!!!!えっ??え─────っ???
そっち、って??
それって、そういうこと~???
俺の頭の中に、
想像していた答えというより、
その域を越える、めくるめく、
なんというか、魅惑の世界が、
一気に広がって、
もうそれに思考が着いていかず、
俺はアホみたいに、
↑恐らく口を開けたまま、
ただ、恥ずかしそうに赤くなる大野先生の顔を、じっと見つめていた。
そんなショート寸前の俺に、
更に先生は追いうちをかけた。
大野「...あとさ..もう1個だけ、
聞いてみてもいい?
....その...俺が..えっと..
受けで、いいんだ..よね..?」
!!!!!!!うっ、うっ、う!!
受けぇ~//////
ヤバイ////
訳が分かんなくて、
なんか、
俺、....泣きそう(-。-;)
いろいろ言われちゃって、
もう、訳が分からないけど、
ダメだって感じじゃ、なさそうだよね?
これ、
喜んでいいパターンだよね?
「...あの..俺...」
言葉が見つからない俺に、
大野先生がとどめを差した。
大野「あっ、言い忘れちゃったね...
松本、俺も、お前が好きだよ♪」
「............」
固まる俺に、近づいてきた先生は、
俺の肩に両手をかけて、
少しだけ背伸びして、キスをした。