第10章 『ささのはさらさら』~松本×大野~
大野「...松本....」
「先生が告白した方がいい、って、
そう言ったから、思い立って言ったんじゃないよ..
今日言うって、ずっと決めていたんだ...」
大野「松本...俺は...」
「教師だからとか、そんなことで断らないでよ!
俺のことが、好きか...そうじゃないか...
二つに一つだから。」
大野「.........」
......言った!!ついに言った!!
俺はもう、ずっと秘めてた想いを口にできたことに、
自分で感動してて...
よく頑張った!!俺///
そして、黙って俺のことを見ている大野先生に、
「返事は、明日...夕方の7時。
屋上で聞かせて。待ってるから...」
そう言い残して、振り返らずに
美術室を後にした。
先生が、なんて答えてくれるか、
...明日、ちゃんと屋上に来てくれるか、
そんなのは、分からない...
でもね...たとえNoでも、
それでも....
俺、諦める気なんか、ないから。
だって、先生、何度でも行けって、
そう言ったよね?
繰り返し好きだって、伝えろって、
そうすれば、絶対上手くいく...って。
あの言葉が、
どんなに俺に勇気をくれたか...
夜中、俺のこと心配した、
心配してたかどうかは分かんないけど...
翔くんからLINEが入った。
『あれから、どうした?帰ってこなかったじゃん』
「大野先生に、告った」
『答えは、なんだって?』
「明日、夕方、聞くことになってる
でも、絶対諦めないよ、俺」
『すげ~自信だなww上手くいくこと、
お空のお星さまに、願ってるよ♪』
......何が、お空の、だよ...
あっ...そうか..今夜は、七夕か...