第10章 『ささのはさらさら』~松本×大野~
「大野センセ...大丈夫~?」
俺もしゃがんで、先生の顔を覗き込むと、
!!!!!
急に先生は俺に飛びついてきた。
不意を食らった俺は、先生に押し倒される形で、尻もちをついた。
大野「...ダメダメ///何か来た!!
上から、なんか///」
パニックの大野先生を抱きとめると、
先生は微かに震えていて...
俺の心臓はもう、バクバクいってて、
先生からするイイ匂いに、
眩暈がしそうになった。
...静まれ心臓!!
俺は、精一杯、吸えるだけの空気を吸い込んで、落ち着こうとし、呼吸を整えて、
「先生、俺が付いてるから、大丈夫...
目、瞑っててもいいよ...
出口まで連れてくから...」
と言った。
先生は、うんうんと、何度も頷いて、
俺の脇腹に抱きついてきた...(≧▽≦)
...これは、カップルになってしまうというのも、分からなくはないな...
俺は、先生の身体を抱えて、
何とか出口までたどり着いた。
真っ青な顔で、
俺にしがみ付く大野先生を見た翔くんは、
一瞬は驚いた顔をしたけど、
にんまり笑って、俺に向かって親指を立てた。
俺は、そんな彼に、
「後は頼んだ...」
そう言い残して、大野先生と一緒にその場から離れた。
そこから美術室が近かったので、
なんとか先生を連れていき、椅子に座らた。
「俺なんか、飲み物、買ってくるよ」
と立ち上がると、先生は、
慌てて俺の手を掴んで、
大野「...一人に...しないで...」
と聞こえないような小さな声でそう言った。
//////何で??そんな可愛いんだよ!!!
俺は思わずゴクリと唾を飲み込んだ。