第10章 『ささのはさらさら』~松本×大野~
俺は、春の木洩れ日みたいな笑顔の
↑だんだん美化されてませんか?
大野先生に、恋をした。
美術部に入ろうかと、
中学から一緒の雅紀に相談したら、
大爆笑され、で、止めた。
『絵は心で描く』って、
大野先生、言ってたぞ!
そう言ってやりたかったけど、
いくら心で、っていってもな....
程度ってものが、あんだろう...
まあ、翔くんよりは、
絶対下手じゃないことは、自信あるんだけど。
....そんなの、
なんの自慢にもならないし('ε'*)
美術部入っても、
悲しい思いをするだけだ///
俺は結局、翔くんと一緒にサッカー部に入り、
毎日都大会目指して練習に明け暮れた。
大野先生は、美術を教えていて、
文系コースじゃない俺は、
彼の授業を受けることができなかった。
それでも、担任が出張でいないときは、
替わりに出欠をとったり、
HRを担当してくれた。
そんな時俺は、担任が宇宙の果てまで、
出張に行ってくれないかと、
思ってたくらいで...
そんな俺のことを、
隣の席の翔くんは笑って見ていた。
....俺、そんなに分かりやすいかなぁ?
↑誰がみても、分かります!
そんなことをしているうちに、
月日は流れ、俺たちは2年に進級し、
そして、やって来た文化祭。
俺は密かに、この日を運命の日にしようと、
目論んでいた。
下心だらけの野郎たちは、
お目当ての娘が来たら、
エスコートを上手く代わるように仕組み、
それぞれの持ち場へ。
毎年恒例のお化け屋敷は、
今年も大盛況。
用意していた整理券も、
ほぼなくなるほどだった....