第9章 『恋よ、永遠になれ』 ~大野×二宮~
「上手だね~...さすがぁ(^-^)」
「だろう?まあ見てろよ♪」
カウンター越しに俺が褒めると、
あんたは嬉しそうに笑った。
そんなあんたの顔を見ていると、
何だか俺は、すげ~幸せな気分で。
手際よく、キラキラ光る『キス』を
さばいていくあんたを、
俺はカウンターに両肘をついて、
眺めていた。
......なんかさ、
それだけで、すげぇ幸せな時間だった。
「大漁でよかったよ~...
ニノに食べさせてやりたかったんだ♪」
「...マジで?やった!」
不意に、顔を上げて俺のこと見るから、
ドキドキしちゃった...
....えっ?...なんで、真顔!?
2秒くらい、無言で見つめあっちゃって、
何か言わなきゃ///って、
そう思ったら、
あんたは目を反らせて言った。
「...カレー...」
「えっ?」
「今夜はカレーだろ?」
....あ~..匂いするもんな(^^;
「ダメだった?」
「いや...ニノのカレー食いてえもん♪」
.........ねえ...
俺、やっぱり期待しちゃうよ。
こんなことしてくれんの、
何でだよ...って、そう聞きたくって、
好きだって....
うっかり言いそうで、
俺は違う意味で緊張していた。
そして、大野智作、キスの天ぷらと、
俺が昼間から作っていたカレーと
野菜のサラダが、食卓に並んだ。
「余ったやつは、冷凍庫に入れたから、
また今度、食べればいいよ...」
「おう、ありがとね..」
俺たちは向かい合って座り、
今日は何となく用意しといた、
白ワインで乾杯した。