第9章 『恋よ、永遠になれ』 ~大野×二宮~
大野さんが風呂に入ってる間、
特にやることもなくて、
携帯でゲームにをしようかと、
立ち上げたけど、
身が入らなくて、止めた。
何気に、棚に、一枚だけ、
飾っている写真に目がいった。
......15周年に、ハワイで撮った、
5人の写真...
笑ってる俺たち...
大野さんに凭れ掛かる、俺...
「それ、見てたんだ...」
不意に声を掛けられ、
びっくりして写真立てを落としそうになった。
「驚かすなよ///」
「気付かなかったのかよ...逆に..」
俺はそっと、写真立てを棚に戻した。
横に立ったあんたから、
俺と同じボディーソープの香りがして、
なんだか、めまいがしそうだった...
「そろそろ寝るか...明日もあるし...」
「おっ..おう。そうだな...」
急に言うなよ!!
狼狽えてる感、出しちゃったじゃんか///
「えっと...俺は...」
「ベッドでいいよな?
二人くらいなら、余裕で寝れるよ..」
「...うん...」
あんたはそう言って背中を向けたから、
俺は動揺してる顔を、
見られなくって済んだけど...
あんたが、どんな顔して言ってるのか...
ほんとは、すげえ、気になった。
俺の気持ちに、
あんたは全く気付いてないのかよ...
気付かれたら困るって思う気持ちの裏で、
気付いて欲しい気持ちも、あるわけで...
でもさ、
気付いてて、これって、
普通に寝るだけってのは...
つまりは、
...脈なし..って、
そいうこと...だよな...
この後、急に盛り上がるなんてこと...
あるわけないしな...