第9章 『恋よ、永遠になれ』 ~大野×二宮~
他愛もない話をしながら、
俺たちは、
醤油ラーメンと餃子を食べた。
「さて、と...」
....この後、どうするの?
カラオケとか行く~?
そう言おうとして、
俺が口を開けるより僅か早く、
「俺んち来る?」
って....
俺んち....?
驚きで何も答えない俺に、
「ヤならいいんだけどさ、
こっから、割りと近いんだよ~...」
「行く!行くよー、大野さんち...
どっ、どんな部屋か見てやる///」
慌てて言う俺を、笑いながらあなたは、
「見るって、普通だよ...
変わったとこなんか、なんもねーわ...」
笑いながら立ち上がり、
レジで支払いを済ませる大野智の横顔を、
俺は、穴が開くか、って程、
じっと見ていた。
それには気付かないのか、
さっさと店を出て行くあんたを、
俺は慌てて追いかけた。
そこから、
坂を登って、信号をいくつも過ぎて、
川沿いを歩いて、
また坂を下って....
割りと近いって言ったのにさ、
まあまあ遠いじゃねーかよ('ε'*)
でも俺は、文句も言わず、
あんたと肩を並べて、
歩幅を合わせて、
夜の散歩は楽しいな...
的な空気だして、
普通の顔して歩いた。
つまんないこと話ながら、
ただ歩くだけのことが、
妙に楽しくって、
....そんで、すげぇ、幸せだった。
「近くなかったな...」
....だよね...
こんな歩いたの、
俺、久々だわ!
んで、こんな歩くだけで幸せなの、
.......初めて、だよ...