第7章 『翔くんだいすき』 ~番外編~
美樹「潤くん、ひど~い...」
裕美「じゃあ、潤くんは、誰のことが一番好きなのぉ~?」
潤「...ぼくは...ぼくが一番なのは...
..翔くんだもん!!」
美穂「そんなの変だよ!翔くんは、
男の子なのに!」
潤「なんで、男の子は一番じゃ、
ダメなんだよ!」
美穂「それはさ!!...それは..」
様子を見守っていても、
解決しそうもないので、
葵「先生はね、み~んなのことが、
一番好きだよ!男の子も女の子も、
みんなが一番大好き♪
一番がいっぱいだから、
すごぉーく嬉しいんだ(^-^)」
すると、輪の外側で見ていた翔くんが、
翔「ぼくもみんなが一番好き!」
翔くんの後押しもあって、
さっきまでのトゲトゲした空気はなくなり、
美穂「私だって、みんなが一番大好き..」
潤「ぼくも、翔くんも典子ちゃんも、
みんなが一番好き..」
私も...僕も...
と、ほんわか解決ムードが漂った。
葵「ほら、こんなとこで騒いでると、
ウサギ組さんがお昼寝できないよ!
お部屋に戻りましょう!」
みんな『はぁ~い』
バンビ組の子ども達が、
部屋に戻っていくのを見届けて、
ほっと胸を撫で下ろした私に、
遠巻きに、トラブルの様子を見ていた
年長ゾウ組さんの昌宏くんが、
近付いてきて言った。
昌宏「一番って、ホントはひとつだけだけどね...でもまあ、みんなが一番っていうのも、いいかもね~...」
葵「昌宏くん....」
昌宏「よかったね!葵センセ♪」
昌宏くんは意味深な笑いを残して、
行ってしまった....
.........大人だ(-""-;)
昌宏くん.....