第7章 『翔くんだいすき』 ~番外編~
誰もいなくなった保育室で、
明日の製作の準備をしながら、
私は恵先生の言ったことを、
思い返していた。
この頃の、翔くんを巡る、
他4人の男の子たち...
慣れないで泣いている翔くんのことが、
気になるだけなのかもしれないし...
ほんとに、女の子より可愛い顔してて、
守ってあげたくなっちゃう存在なのかもしれないし。
......
男の子が、絶対に女の子を好きじゃなきゃいけないなんて、そんなことはない...ほんとにそうだ...
まだ4歳の彼ら...
自分が、どうして翔くんのことが気になるのか、
そんなこと、どうしてかなんて、
本人たちだって、分かってないんだろうな...
本能に正直に...
やりたいことをやって、
遊びたいことで遊ぶ...
そして、側に居たい子の
側に居る...
ただきっとそれだけのこと。
おませで、大人顔負けの
駆け引きなんかする女の子たちよりも、
まーくんたち男の子の方が、
素直で、自分の気持ちにに正直なのかもな...
私は、明日からは、
もっと大きな気持ちで、彼らのことを
見守っていこうと心に決めた。
そう思うと、昼間のふたりのことが、
とっても可愛くて、微笑ましく思った。
...翔くん、ちゅうした後、
赤くなってたな...(*^^*)