第7章 『翔くんだいすき』 ~番外編~
智「ぼくんちのお庭に作る、
動物園を描いてんの..」
葵「へえ~...さとくんちのお庭って、
すごく広いのね?」
智「ぼくんちマンションだから、
お庭はないの」
葵「...あ..そうなのね(^^;」
画用紙には、象やキリンやシマウマが、
とっても丁寧に描かれていた。
葵「ほんとに、さとくんって、
絵が上手だね~」
潤「おい!あおい~..翔くんは~?」
そこに現れた5人のうちのひとり。
この子は潤くん。
元気いっぱいでクラスのムードメーカー、
だけど、少しわがまま...
葵「潤くん...葵先生、でしょ?」
潤「翔くんは??」
葵「今日はお医者さんに寄ってから来るって。
そろそろ来ると思うんだけどね...」
潤「そろそろって、いつだよ!?」
葵「そろそろって...」
翔母「おはようございます。
遅くなりました~。」
葵「おはようございます。
翔くん!おはよう~待ってたよ~♪」
翔「...ふぇ...」
翔くんはまだ保育園に慣れなくて、
毎朝、泣きながらお母さんと離れる。
葵「翔くん、大丈夫よ~。先生と絵本読もうか?」
翔「...ママ~///」
...仕方ない..ママから少し強引に
引き離そうかな...
葵「しょ...」
潤「翔くん!かずがね、すごいんだよ!
あっちでやってんの!見に行こうよ!!」
翔「...かずくんがぁ~?...」
潤「そ!!ほら~、早く!こっち//」
翔くんは強引に潤くんに連れていかれ、
お母さんと私は、顔を見合わせて笑った。
翔母「子どもは子ども同士なんですね~」
葵「はい、ほんとに。もう大丈夫だと思います。」